通常の個人間での売買取引等とは異なり、
会社の財産をその会社の取締役へ売買(譲渡)する場合、利益相反行為に該当します。
利益相反行為とは
- 取締役個人とその会社間でする売買契約
- 会社からする取締役への贈与
- 同じ取締役の会社間の取引
などをいいます。
このような取引は「利益相反行為」となるため、
会社法の規定により、取締役会または株主総会の決議が必要となります。
自動車の売買取引に関しても同じことが言えますので、
例えば会社名義の車を誰か一人の取締役個人へ名義変更しようとする場合には
通常の必要書類に加え、会社の承認を得たことを証明する書面が必要となります。
取締役会設置会社・・・取締役会での承認決議をした「取締役会議事録」が必要
取締役会非設置株式会社および特例有限会社・・・株主総会を行い承認決議された「株主総会議事録」が必要
また、会社設立に際して自動車を現物出資した場合、自動車の名義変更をしなければなりません。
現物出資をした自動車の名義変更には、上記と同様に「利益相反行為」となるため会社の承認決議および、「取締役会議事録」または「株主総会議事録」が必要となります。
また、設立した会社の印鑑証明書を添付する必要がありますので、設立登記完了後に管轄の陸運支局で手続きを行います。
年度途中で名義変更した場合は、その年度中は自動車税が法人に課税されず、翌年度から会社で納めることになります。